天皇とは何なのか?わかりやすく説明します。『社会』『憲法』

「天皇って一体何者なの?なんでもてはやされているの?」

「天皇って何している人なの?」

「なんで憲法の最初に天皇のことが書かれているの?」

このように思ったことはありませんか?

 

 普通にいるので当たり前に感じていますが、世界的に見たらとても不思議な存在が天皇です。

 英語にするとエンペラー、皇帝とされますが、天皇は皇帝ではありません。

 このように世界には天皇を的確に表現する言葉が存在しません。

 

 今回はそんな天皇についてお話していきます。

◎、天皇とは何者?

◎、天皇と憲法

◎、天皇の仕事とは

このような流れでいきます!

 

 この記事を読む事で、世界に存在しない日本独自の天皇という存在を理解する事が出来ます。

 天皇について学校の社会の授業の勉強になります。

 行政書士や法律家資格の憲法教科の勉強にもなります。

 海外の友達に天皇を教えてあげる事ができるようになります。

 

 それでは天皇について見ていきましょう!

 

 

 

日本独自の存在『天皇とは何者?』

 結論:『神様の子孫』

 

<日本のもったいない精神>

 まずは

「天皇ってなんでもてはやされているの?一体なんなの?」

について見ていきます。

 

 結論でも言った通り、天皇とは

『神様の子孫』

とされています。

 

「いや、そんな宗教的な話はどうでも良いから、キチンと教えてよ」

と思うかもしれませんが、そうされているのだから仕方がない。

 

 日本にはキリスト教とか、仏教のように独自の教義を持つ宗教はありません。

 しかし、八百万(やおよろず)の神を信仰する風習は存在しています。

 

 これは簡単に言うと

「何にでも神様が宿っている。だから物を大切に扱わないといけないんだよ」

という考え方ですね。

 

 日本人の

「それ捨てるのもったいないよ~!」

という感覚はここから来ています。

 

 宗教どうこうというよりも、日本人の感覚にまで入り込んできているモノですね。

 それが日本でいうところの神様です。

 

 まず海外の人にはこれの理解が難しいようですね。

 食べ物にも神様が宿っているということなので

「神様を食べるの!?」

となりますからね。

 

 

<天照大御神(アマテラス)>

 何にでも宿っているとされる神様。

 ほぼ無限に存在するわけですが、天皇の先祖にあたる神様は一体どんな神様なのでしょうか?

 ここまで特別視されている天皇ですので、その先祖も流石に名前が存在する神様です。

 

 その神様とは

『天照大御神(あまてらすおおみかみ)』

アマテラスと言った方が聞き覚えがある人は多いのではないでしょうかね。

 

 ゲームやアニメの

◎、真・女神転生シリーズ

◎、モンスターストライク

◎、大神

◎、パズドラ

◎、ナルト

等々、様々な作品で出てきますよね。

 

 アマテラスは太陽の神様で、最も神格が高い神様の一人です。

 兄弟にはスサノウ、ツクヨミという神様がいます。

 それらも聞いた事がある名前ですよね。

 

 天皇はその子孫だから特別視されているという事ですね。

 つまり、天皇とは

『信仰の対象が今でも生きている状態』

 

 キリスト教で言えばイエスキリストが生きている。

 仏教で言えばブッダが生きている。

そんな状況です。

 

 しかし、特定の神様を信仰するわけではない日本なので、特別視されているけれど、そこまで熱狂的な信仰の対象でもない。

 そんなふわふわした存在が天皇となります。

 

『天皇 家系図』

で調べれば出てきますが、第何代目天皇から本当に実在していたのかは判明していません。

 

 初代は神武天皇と言われていますが、神武天皇の親は神様ですので、実在した可能性は薄いと見られています。

 一体どの天皇からが実在していたのか?

 これを探るのも面白いですよね。

 この内容を夏休みの自由研究に作り直すのもありだと思います。

 

 

 

日本独自の存在『天皇と憲法』

 結論:『天皇は日本の象徴である』

 

<憲法第一条>

 ここからは憲法に書かれている天皇についてお話をしていきます。

 

 憲法とは何かの詳細はこちらをお読みください。

>>>憲法とは何が書かれているのか?誰にでもわかりやすく説明します。

 

 憲法とは日本に存在している全てのルールの王様です。

 全てのルールは憲法の定めの中で作らなければ無効とされます。

 

 そして、そんな憲法の中で一番最初に書かれている事こそ

『天皇について』

なんですね。

 

 憲法第一条 天皇は、日本の象徴である ~以下省略~

 

 今の憲法は第二次世界大戦後にアメリカ主導で作られました。

 そのため、戦争の元になった天皇という存在は廃止する決まりでした。

 しかし、前項で言った通り日本人にとって天皇は生きた神様なんですね。

 

 そのため実際に、神様がラジオで

「敗戦しました」

と宣言した玉音放送。

 これを聞いて自殺をした日本人が沢山いたそうです。

 

「日本人にとって天皇とはそれほどまでの存在なのか!?じゃあ廃止したらヤバくねぇ?」

ということで、残されたわけですね。

 

 憲法が作られたこのような社会的背景から、ルールの王様の一番最初に天皇が書かれているわけです。

 

 そのため法を学ぶ人が

「天皇ってなんやねん!?」

と言っていたら恥ずかしいので、この機会に知っておいて下さい。

 

 そんな天皇の存在を明確にしつつ、もう戦争を起こすような形にはしたくない。

 そういった思惑から憲法で天皇の立ち位置を明確にしたわけですね。

 

 そこでまず最初に明確にしたのが

『天皇は象徴である』

という部分です。

 

 憲法で天皇は象徴であって、何の権限もないと明確にすることで

「権限がないので天皇に何かを祈っても天皇は何もできませんよ!」

と強調したわけです。

 

 つまり、精神的支柱として存在するのが天皇です。

 

 

<今の日本に天皇制は必要か?>

 しかし時代が移り変わり、現代ではそんな天皇崇拝の感覚も薄れてきたので

「天皇ってなに?税金が掛かってるんでしょ?いらなくない?」

という考えの人も増えてきました。

 

 毎年天皇家を維持するために税金も掛かっていますから、疑問を持つ人が増えてきていることにも一定の理解は示せますよね。

 余談ですが、天皇家を維持するために、宮内庁も含めると毎年約170億円の税金が掛かっているそうです。

 

「別に天皇が居ても良いと思っていたけど、そんなに税金が掛かっているんかい!それは考えちゃう!」

という人もいるかもしれません。

 

 そこで気になるのが

『そもそも天皇制は廃止できるのか?』

 

 今の天皇は憲法で定められているだけなので、憲法を改正して天皇制を廃止する事は可能です。

 

 しかし、大災害時に精神的支柱として大きな役割を持っていることは確かですし、今でも熱狂的な天皇ファンはいますので、現実問題として天皇廃止は難しいと個人的には思いますが。

 

 ここでも余談ですが、熱狂どころか、狂信的天皇ファンを右翼と呼びます。

 大音量で軍歌を流しながら街宣車を走らせているあの右翼団体です。

 

 彼らを今風に言うと、

『天皇の狂信的ファンクラブ会員』

ですね。

 

 貴方は天皇という存在をどう考えますか?

 

 

 

日本独自の存在『天皇の仕事とは』

 結論:『オッケーを出す仕事』

 

 先ほどから

「天皇は象徴!象徴です!」

と言っていますが、

「象徴って結局仕事はなにをしているの?」

と疑問に思いますよね。

 

 そんな日本の象徴と呼ばれる天皇の仕事も憲法に書かれています。

 全部で10個あるのですが、それら一個一個を説明していると小難しくなるので、ザックリ言うと3つです。

◎、国の決定にオッケーを出す

◎、儀式を行う

◎、外国の偉い人をもてなす

です。

 

 これだけでは流石にザックリし過ぎているので、もう少しだけ詳しく見ていきましょう!

 

 

<国の決定にオッケーを出す仕事>

 国会や内閣という国の機関では日々様々なことが議論され、決められています。

 

 テレビでは居眠りしている国会議員や、特定の人の不祥事を追及している場面ばかりが報道されていますが、キチンとした議論もされ、色々と決定もされているんですね。

 

 そして、それらについて最終的にオッケーを出しているのが天皇になります。

 もっとも、拒否するような権限はないんですけどね。

 それも憲法が作られた時代の産物だと思って下さい。

 

「天皇陛下がいるのに、国のお偉いさん達だけで決めたことなんて聞いてられっか!」

という反発対策なのでは?と推測します。

 

 今の時代にはあまりシックリこない仕事かもしれませんね。

 

 

<儀式を行う仕事>

 天皇家は神様の子孫と言いましたよね。

 そのため、様々な儀式を執り行います。

 

 私達一般家庭の人間でもお盆や墓参りをしますが、天皇家にとっての先祖は神様なので一般家庭のように

「ちょっと墓参りに行って来るよ!」

のようには行えないんですね。

 

 日本全国に存在している神社。

 それらの総本山とも言えなくはないですしね。

 

 そういった昔からの儀式を行うことも神様の子孫という立ち位置上行うのが仕事となっているわけです。

 

 あくまでも、憲法が作られた時代の日本人にとっての天皇を、出来るだけ尊重する形で作られたのが今の憲法だという事を忘れないで下さい。

 

 

<外国の偉い人をもてなす仕事>

 憲法は天皇を神様の子孫として尊重しますが、それは日本国内向けの話です。

 序盤でも言いましたが、天皇という存在を外国の人達にはいまいち理解が出来ません。

 

「天皇は象徴なんだよ!」

と言っても

「はぁ~。それは一体なんですか?一番偉い人なの?それともイギリスの王族のような存在かな?」

となります。

 

 いずれも違いますが、感覚の話なので理解してもらうのが難しい。

 

 そこで、

「日本最高位のおもてなしをする人達です。彼らに失礼があったら日本人を怒らせちゃって外交は失敗しますよ!」

くらいに位置付けたわけですね。

 

 そのように、海外の偉い人達の日本への入り口としての仕事は天皇家に任されているわけです。

 もちろん、態度や雰囲気作りの話で、政治的な話はしません。

 

 

 物凄くザックリ、イメージ重視で説明しているので、

「それは違うぞ!」

という部分もあるかもしれませんが、ご了承下さい。

 

 天皇とは、神様の子孫とされ、生きた神様という位置付け。

 憲法が作られた時代背景と密接に絡む存在なので、法を学ぶ時には時代背景を知ることも重要!

ということですね。

 

 

 

まとめ

 それでは

天皇とは何なのか?わかりやすく説明します。

についてまとめて終わりにします。

 

 天皇とは

 日本の神様『天照大御神』の子孫という位置付け。

 

 天皇と憲法

 今の憲法が作られた時代背景から憲法第一条に天皇の事が書かれている。

 

 天皇の仕事とは

①、国の決定にオッケーを出す

②、儀式を行う

③、外国の偉い人をもてなす

 

 

 ここまで読んで頂きありがとうございます。

 是非、他の憲法シリーズの記事も宜しくお願いします。

>>>カテゴリー『憲法』

 

 

 

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Posted by futa