『仮想通貨のPowとは何か?』初心者にもわかりやすいように説明します。

 2021年に入り

『仮想通貨』『ビットコイン法定通貨』『マイニング』『SDGs』

等々の難しい言葉を多く見聞きするようになりました。

 

 これらについて調べていると

『Pow』

という言葉を目にします。

 

 すると

「Pow?あぁ~嫌だ!次々と難しい聞き慣れない言葉が出てきて嫌になる!」

「仮想通貨とかSDGsは何となく分かるのですが、Powでつまづいています。」

「どこの説明も難しくて、ワケが分からない!もっとわかりやすく教えてよ!」

等と感じる人も沢山いますよね。

 

 そこで今回は、今まで

「難しくて、調べることも挫折していました!」

というような人に向けて

『仮想通貨のPowとはなにか?』

をわかるように噛み砕いて説明していきます。

 

 この記事を読むことで

◎、仮想通貨の仕組みをイメージできます

◎、ビットコインは環境に悪い等と言われている原因を知れます

◎、Powを理解していると”知っている感”が出せます

 

 それではわかりやすさ重視で、仮想通貨のPowについて、一緒に見ていきましょう!

 

※ 全ての仮想通貨がPowを導入しているわけではありません。

 しかし、イメージをしやすいように

『仮想通貨』

と表現して説明していきます。

 

 

 

仮想通貨の安全性を確保するための仕組み

 Powとは一言で表現するなら

『仮想通貨の安全性を確保するための仕組み』

と言えます。

 

 仮想通貨はデータなので、データを守る仕組みと言い換える事もできますね。

 

 つまり

◎、不正アクセス・改ざん防止(ハッキング等)

◎、仮想通貨等のコピー防止(二重払い)

◎、仮想通貨の価値を維持する

等のために必要な仕組みということです。

 

 Powという仕組みがあるから

「ビットコインは将来1000万円にいくよ~!」

等と盛り上がれるんですね!

(※ 価格部分は私の見解ではありません)

 

 その上で、もう少し具体的に

「Powの中身はどんな仕組みになってるの?」

を見ていきます。

 

①、世界中の皆で記録を書く作業

②、報酬制度

③、問題点

 

 これらについて、更に詳しく一緒に見ていきましょう!

 

 

 

①世界中の皆で記録を書く作業

 安全性を確保する仕組み(Pow)の中で行われている作業は一つです!

 

 それは

『世界中の皆で記録を書く作業』

です。

 

「は?記録を書く作業で安全性が守れるの?意味が分からない!」

との声が聞こえてきそうなので、説明します。

 

 

<仮想通貨はどうやって発行されているの?>

 これを説明するためにまずは、新しい仮想通貨がどのように発行されるのかを説明します。

 

 新しい仮想通貨は

『決まった場所に、決まった記録が書き込まれたとき』

に発行されます。

 

 もっと具体的に言うなら

「Aさんが1ビットコインをコインチェックから買いました!」

みたいな記録が書き込まれたときですね。

 

 すると新しい仮想通貨が発行されるんですね。

 そして、書きこまれた台帳は保管され、次の新しい台帳が出てきます。

 その台帳にも書き込まれれば、次の新しい台帳・・・・

と続いて行くんですね。

 

 日本の”円”で言うところの

『造幣局で紙幣が刷られて発行される作業』

が、仮想通貨だと

『書き込む作業』

なんだと思って下さい。

 

 仮想通貨はデータですからね。

 

 

<仮想通貨は誰が発行しているの?>

 では次に、この書き込み作業は誰がやっているのか?

 

 つまり、

『仮想通貨は誰が発行しているのか?』

と言い換えても良いですね。

 

 仮想通貨は日銀とか政府のように、お金を発行する決まった誰かが存在しません!

 では、誰が発行しているのか?

 

 それは

『世界中の皆』

です。

 

 先ほども言いましたが、仮想通貨は決められた台帳に、決められた記録が書き込まれたら発行され、次の新しい台帳が出てきます。

 

 この作業のことを

『マイニング』

と呼びますが、難しい言葉は無視して大丈夫です!

 

 ともかく、最初に書きこまれた時点で発行され、次の仮想通貨を発行するための新しい台帳が用意されるので、世界中の皆がパソコン等を使って

「台帳に記録をするのは私だ!!!新しい仮想通貨を私が発行するんだ!」

と競い合っているんですね。

 

 そうやって、世界中で新しい仮想通貨を生み出す競争が過熱している状態なんですね!

 

 度々見聞きする

『マイニング競争が起きている』

とは、こう言う事なんですね!

 

 このように聞くと

「でも、なんでそんなにみんな新しい仮想通貨を発行したいの?やりがいだけじゃないよね?何か旨味があるの?」

と疑問に思いますよね?

 

 その辺りについて次項で触れていきます!

 

 

 

②報酬制度

<報酬が貰える仕組み>

 世界中の皆が

「次は私が新しい仮想通貨を発行するんだ!」

と過熱している理由。

 

 それは

『報酬があるから』

です。

 

 一番初めに台帳に記録をし、新しい仮想通貨を発行した人には、生み出した仮想通貨の報酬が貰えるんです!

 

 だから

「今度は私が一番初めに書きこんで、発行するんだ!」=「儲けるんだ!」

ということです。

 

 競争相手が少なかったり、弱かったりすれば簡単に仮想通貨を発行して、報酬が貰えます。

 

 しかし逆に、競争相手が多かったり、競争相手の使っているパソコンやコンピューターの性能が高かったりすれば、この競争に勝ち抜くのは大変になります。

 

 このように報酬が貰える仕組みがあることで世界中の人達が参加をするんですね。

 

 

<みんな不正が許せない!>

 このように世界中の人達が台帳への書き込みに真剣に取り組んでいることで、安全性も確保できています。

 

 なぜか?

 それは

『世界中のみんなが真面目に取り組んでいるので、不正が許せないから』

です。

 

 例えば、学校のテストで貴方は猛勉強をして臨んでいるとします。

 そこに先生にバレないようにカンニングをしている人がいたらどう思いますか?

「ふざけんなよ!」

とイライラしませんか?

 

 更に

「先生!○○さんがカンニングしてます!」

と報告するかもしれません。

 

 他にもスポーツのドーピングをイメージしても良いかもしれません。

 世界中のアスリート達が必死に努力をしている中、ドーピングによって良い結果を出しても世界中からバッシングを受けるだけですよね。

 

 ともかく、仮想通貨のPowという仕組みは、これと同じ状況を作り出しているんです!

 世界中の皆が真剣に取り組んでいるので、参加している世界中の皆は不正を許せないんですね!

 

 

<どうやって不正に気付くの?>

 このように不正を追い出す雰囲気がある中で、重要なのは

「どうやって不正行為に気付くか?」

です。

 

 結論を言うと

『全部の記録が繋がっているから気付ける』

と言う事です。

 

 これだけではイメージ出来ないと思いますし、恐らくこの部分が一番つまづきやすい部分ですので、説明していきます。

 これは記録する台帳の方に秘密があります!

 

 新しい台帳は完全に真っ白な状態ではなく

「前のページにはこんな事が書かれていましたよ!さぁ、今度は何を書く?」

のようになっているんですね。

 

 全ての台帳にこのような事が書かれているため、書かれている内容部分で全ての台帳が繋がっているんですね。

 

 そのため、どこかの台帳を不正に書き換えたり、コピーして増やしたりをすると

「あれ?この部分書かれていることが違ってるよ!」

と直ぐ分かるんですね!

(この仕組みが鎖のように繋がっていると言う事でブロックチェーン技術と呼ばれます。)

 

例えば、先程も少し例にした

『Aさんが1ビットコインをコインチェックから買いました』

という記録。

 

 これを、Aさんがハッキング等をして不正に

『Aさんが100ビットコインをコインチェックから買いました』

に書き換えたとします。

 

 これでAさんは99ビットコイン大儲けです!

 しかし、このように書き換えると、書き換えた台帳と、次の台帳の中身に違いが生じてしまいます。

 

 次の台帳には

『前の台帳で、Aさんは1ビットコインをコインチェックから買ったと書かれています。さぁ次の台帳には何を書く?』

となっているわけですからね。

 

 そこでAさんは、書き換えた台帳と、次の台帳に書かれている部分が合うように

『前の台帳で、Aさんは100ビットコインをコインチェックから買ったと書かれています!さぁ次の台帳には何を書く?』

と書き換えるとします。

 

 これで万事解決でしょうか?

 いいえ、これだけではまだ不正が成立しません。

 

 これをすると、不正に書き換えた台帳の次の次の台帳の中身が変わってしまうからです。

 

 では、次の次の台帳も書き換えたらどうでしょうか?

 そうなると、次の次の次の台帳にズレが生じます。

 そこで、次の次の次の次の台帳も書き換え・・・・

と延々に続いて行く事になるんですね。

 

 Aさんが台帳の中身を不正に書き換えるためには、この書き換えを何千万回・何億回と行わなければなりません。

 しかも、気付かれれば当然不正部分は排除されますし、不正アクセスは犯罪行為なので逮捕される可能性もあります。

 

 つまり、

『不正行為による労力やリスク』と『不正行為によって得られるメリット』

とのバランスが割に合わないんですね。

 

 だから世界中の人達が不正を許さない環境の中で、台帳全部が繋がっていると不正出来ない状況が実現できるんですね!

 

 この辺りの仕組みに関してはこちらの記事も参照下さい。

>>>「ブロックチェーン技術の仕組みとは?」超初心者にも分かりやすく説明します。

 

 

 

③問題点

「これ何気に完璧じゃない?」

と感じる人も多いと思います。

 

 確かにかなり凄い技術なのですが、残念ながら完璧とまでは言えないんですね。

 と言う事で、2021年6月段階でこのPow関係の仕組みで問題とされている部分にも触れていきます!

 

 大きく2点

◎、膨大な消費電力

◎、不正書き換えが出来る状況がある

です。

 

 

<膨大な消費電力>

 今まさに一番問題視されているのがこの

『膨大な消費電力』

です。

 

 新しい仮想通貨を生み出して、報酬を欲しい人達が世界中にいると言いましたよね。

 

 それにより切磋琢磨競い合うことで、新しく仮想通貨を生み出すために必要なパソコン・コンピューターの性能が物凄く高まっています。

 

 イメージとしては、もはやドラゴンボールでの戦闘力のインフレ状態です。

 次から次へと強い相手が出てきて、それに対抗するために皆が次から次へと強くなっていく状況。

 

 仮想通貨を発行する競争も、まさにそんな状況なんですね。

 高性能なコンピューターを動かすためには、それだけ多くの電気を必要とします。

 更に、高性能なコンピューターは発熱量が凄いので、それを冷やし続ける設備も必要になります。

 これらが全て、24時間常時稼働です。

 

 このような結果、今や仮想通貨を新しく発行するためには

『地域一帯がコンピューターで埋め尽くされる工場のような状態』

になっている場所もあるんですね。

 

 その消費電力は、多い地域で一国の電力消費量に匹敵するとまで言われます。

 これ一つの地域ですからね!

 

『東京都葛飾区だけで、韓国の消費電力と同じだけ電気を使っている』

みたいなイメージです。

 

 そのくらいエグイ量の電気が使われているんですね。

 そして更に、まだ多くの国では電気を作るのに主力なのは火力発電なので、

『電気を多く必要とする=環境破壊』

なわけです。

 

 これは

「2030年までに世界一丸となって環境問題とか、貧困問題とか、世界中にある、あらゆる問題を解決しようよ!」

と叫ばれているSDGsにも反する状況で

 

「仮想通貨を生み出すのは、環境破壊の元凶だ!」

と考える人まで現れ始めた状況なんですね。

 

 なお、SDGsについてはこちらをお読みください。

>>>「SDGsとは何か?」子供でもわかるくらい、簡単にわかりやすく説明します!

 

 このように聞くと

「ヤバいじゃん!環境破壊の元凶とされたら、仮想通貨終わっちゃうじゃん!」

と感じますよね。

 

 そこで、世界各国色々と対策を考え始めました。

 この辺りの世界の対策については別記事にて解説しますね!

>>>世界各国のマイニング消費電力問題対策(作成予定)

 

 ともかく、

「環境破壊をせず、消費電力をどうするか?」

が大きな問題点として注目されているんですね!

 

 

<不正書き換えができる状況>

 Powのお陰で不正行為ができないと言いました。

 

 そこには

『世界中のみんなが不正を許さないから!』

という環境があります。

 

 これって、逆を返すと

『世界中の皆が結託して不正を許しちゃったら、不正し放題!』

とも言えます。

 

 先ほどの学校のテストの例で言うなら、クラス全員が結託してカンニングをするみたいな状態です。

 カンニングを発見しても誰も報告しません。

 だって、全員が結託しているんですから。

 

 Powでも、これと同じようなことをされてしまうと、不正出来ない仕組みが壊れてしまいます。

 

 実質的には全員ではなく、

『新しく仮想通貨を発行する人達の半分以上』

が結託したら不正が可能になります。

 

 そのため、この問題を

『51%攻撃問題』

なんて表現します。

 

「そうは言っても、世界中の人達の半分以上でしょ?それらが一斉に結託するのは無理でしょう!」

と感じるかもしれませんが、そうでもないんです!

 

 何故なら、現状では仮想通貨の半分以上は一つの国で生み出されている状態だからです!

 その国とは

『中国』

です。

 

 日本人からは

「うわぁ~よりにもよって中国かぁ~!」

と聞こえてきそうですね。

 

 そのため、以前よりこの部分は警戒され、問題として注視されてきた部分になります。

 

 もっとも、最近中国が仮想通貨を締め出す動きを見せ始め、仮想通貨を生み出す施設が他国に散り始めているので、この問題は解決に向かいそうな雰囲気を見せています。

 

 気になる人は、この辺りの今後の動きには要注目です!

 

 なお、本当に51%問題が行われた場合、Powシステムの信頼が失われ、Powを採用している仮想通貨銘柄の価値はなくなり得ます。

 

「そんな不正がし放題な銘柄なんかに価値は無い!いらない!」

と皆が手放しますからね。

 

 大規模に行っているのにそれらが何も価値を生み出さなくなったら、それこそ不正攻撃をした人が一番大打撃を受けるので、よっぽどの事がない限り、中国でもこれを行う事は無いと思いますが。

 

 

 

まとめ

 Powとは、仮想通貨の安全性を確保するための仕組みの事を言います。

 

 その上で、その中身や特徴について3点

 

①、世界中の皆で記録を書く作業

 『Powでは、世界中の皆で台帳に記録を書く作業をする』

 『台帳に記録が書き込まれると新しい仮想通貨が発行される』

 

②、報酬制度

 『一番初めに台帳に記録を書き込んだ人には報酬が支払われる』

 『皆が真面目にやりつつ監視をしているので、不正ができない環境が成り立つ』

 

③、問題点

 『電力消費量が物凄く、世界の動きに反する』

 『世界中の皆で結託して不正をしたら防げない』

 

 これで仮想通貨の仕組みであるPowをイメージできましたよね。

 色々特徴はあるけど、要は仕組みです。

 

「ビットコインは環境に悪い!」

等と言われている原因は、新しく生み出す時に使われる電力量だと言う事も知れましたね。

 

 このような内容を知っていると、

「なんか、この人詳しそう!」

と思われ”知っている感”が出せますよね!

(こんなメリットを欲しがる人がいるのかは疑問ですが)

 

 ここまで読んで、ある程度全体像がイメージ出来た貴方は、是非コインチェックのPowの説明にチャレンジしてみて下さい。

>>>コインチェックのPow説明ページへのリンク

 

 今の貴方なら、この説明を理解出来ると思います。

 いきなり難しい説明にチャレンジするのではなく、こうやって徐々に理解度を上げていきましょう!

 

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