世界から飢餓を失くす取り組み。飢餓の原因と解決策。『2030年の世界地図帳 落合陽一』

2022年4月29日

『安定的に食べ物を食べられていない人数は約8億人』

 世界にはこれだけの飢餓に苦しむ人がいると言われています。


 このように聞くと貴方は

「飢餓問題がどうなっているのか知りたい」

「私たちにできることは、何かないのだろうか?」

「テクノロジーの進化で何とかならないの?解決策はあるの?」

等と考えるかもしれません。


 そこで今回は

『2030年の世界地図帳 落合陽一』

を参考に

◎、飢餓の原因とはなにか?

◎、飢餓問題と農業

◎、飢餓問題と最新テクノロジー

◎、私たちにできること

この4点について解説していきます。


 この記事を読む事で、何故飢餓問題が起きるのかが分かります。

 飢餓問題を解決するための農業の重要性と解決策が理解できます。

 そして私たち個人個人にできることをやっていけるようになります。


 それではこれらについて詳しく見ていきましょう!





世界の飢餓問題『飢餓の原因とはなにか?』

 結論:『食糧の偏りと、農業の不安定さ』


 現在は、

『世界から飢餓をなくそう!』

という目標を掲げ、世界各国が2030年までに飢餓を失くすために頑張っています。


 この世界目標のことを

『SDGs(エスディージーズ)』

と言います。

>>>世界・日本・人類の未来はどうなる?わかりやすく解説します


 この取り組みについて見ていく前に、まずは飢餓の主な原因と言われている要素について簡単に見ていきましょう!


 飢餓の原因は様々な要素が複雑に絡み合って起きていると考えられますが、今回取り上げる飢餓の原因は3点。

◎、穀物が先進国に偏って供給されている

◎、気候変動や農業の不安定さ

◎、貧困問題


 それぞれについても更に深掘りします。



<穀物が先進国に偏って供給されている>

 実は毎年世界的には、飢餓が起きない量の穀物が生産されています。

 全人類が健康的に生きていくために必要な食べ物量の約2倍だそうです。


 それなのに飢餓に苦しんでいる人達が8億人以上もいるのは何故か?

 穀物が先進国に一極集中しているからと言われます。


 では何故先進国に穀物が集中するのか?

 それは

『家畜用に使われるから』

です。


 先進国の人達は穀物を直接食べるよりも、嗜好品や肉を好みます。

 その肉は家畜からいただきます。

 その家畜は大量の穀物を餌に育ちます。


 そのため、先進国の肉の消費量増加を賄うために、穀物の多くが家畜に消費されているので、飢餓に苦しむ人達に回りにくいわけですね。



<気候変動や農業の不安定さ>

 昨今の地球規模での気候変動により、食糧である農産物の生産にも大きな影響が出ています。


 それでも先進国では、テクノロジーを活用して、気候にそれほど大きな影響を受けないような農業が行えます。

 しかし、先進国には農業の担い手、後継者がいない問題があります。


 一方の新興国(旧:発展途上国)は農業が主産業の国もあり比較的活発です。

 しかし、気候の変動に大きな影響を受け、生産性に大きなバラつきが生じて、安定的な農業が行えません。


日本でも

「今年は冷夏だから野菜が採れない」

みたいなニュースを聞きますよね。

 新興国ではそれ以上に大きな影響を受けるんですね。



<貧困問題>

 貧困と飢餓はどうしても関連し合っている問題です。

『お金がないから食糧を買えない』


 恐らくこれが一番わかりやすい原因だと思います。


 先述した

『(食糧に困っている人よりも)先進国の肉のために家畜に穀物が大量に消費されている』

からも、お金の動きと食糧の動きはある程度比例することがわりますよね。


 ではこれらの問題点をどのように解決する事が出来るのでしょうか?

 この本で紹介されている方法や取り組みを見ていきましょう!




世界の飢餓問題『飢餓問題と農業の未来』

 結論:『テクノロジーで大規模農業化し、食糧生産量が増加する』


 農業は食糧を生産する仕事ですので、飢餓問題を解決するためには切っても切り離せない関係にあります。


 しかし、

◎、先進国では後継者不足

◎、新興国では、気候に大きく左右されてしまい、生産性が安定しない

 このような現状があります。


 そこで、これらの問題を抱える農業への取り組みを見ていきます。


 なお、ここからはしばらく最先端テクノロジーが出てきます。

 テクノロジーによって、先程あげた諸問題を解決する取り組みです。


 そのため

「なにそれ?知らないんだけど」

となる部分が出て来るかもしれません。


 それらの技術についての詳細は別記事にて作成しますので、

「そんな事が出来る技術があるんだねぇ~!?」

と理解して頂けると幸いです。


 そこで飢餓問題解決での農業でキーとなるのが

『安定した大規模農業の実現』

です。


 一体どういうことなのでしょうか?



<安定した大規模農業の実現>

 ここで重要な技術は

『自動運転』

『AI』

『ドローン』

です。


 これらの技術を使って、人がいなくても機械が自動で大規模に農業を行ってくれるようになることを目指しているわけです。


 実際に日本の農機メーカーの『クボタ』『ヤンマー』といった大手は、自動運転トラクターを発表しています。


 一時期

「クボタは世界で活躍しています」

なんてCMが流れていましたが、まさにこのSDGsの飢餓問題に取り組んでいるんですね。


 更にドローンを使って農薬や肥料の散布が可能になります。

 現在はまだ近くで人が操作しないといけませんが、完全無人化を目指して開発が進んでいます。


 そこへAIの導入により、作物の監視、手入れや収穫まで自動化される見通しです。


 そうなると

「台風が来てるから田んぼが心配だ!」

と見に行く必要もなくなります。


 毎年それで亡くなる農家の方がいますが、それもゼロになり得るわけですね。


 このようなテクノロジーが進化して、完全実用化されると農業現場は無人になり、しかも大規模になっていきます。


 だって疲れを知らない機械が自己判断して、臨機応変に動き続けてくれるわけですからね。


 そのため、今後最新テクノロジーを柔軟に取り入れる事ができれば

『農業は成長産業になる』

と注目されている仕事の一つです。


 私の実家は農家なのですが、父親の代で廃業予定なので、ちょっと引き継ぐかどうか興味を持っている最中です。




世界の飢餓問題『飢餓問題と最先端テクノロジー』

 結論:『無駄がなくなり、偏らず、食糧が広く行き渡るようになる』


 飢餓の原因として

『穀物が先進国に偏って供給されている』

というものもありましたよね。


 実は、この問題もテクノロジーにより解決への道筋は既に立っている状況なんですね。

 ここでは、どのようなテクノロジーを、どのように活用して、食糧の偏りを失くす取り組みが行われているのかを簡単に見ていきます!


 先ほどの農業部分よりも聞き慣れない技術が出て来るかもしれませんが、頑張っていきましょう!



<食糧の偏りを失くし、分配する>

 ここで重要な技術は、

『ブロックチェーン』

『AI』

『Iot(アイオーティー)』

です。


「ブロックチェーン?仮想通貨・ビットコインでしょ?」

と考える日本人は多いのですが違います。


 とりあえずここでブロックチェーンとは、

『改ざん不可能で、情報の正確さが確実に担保されており、物の動きや情報の流れ等が全て誰にでも追える仕組み』

だと思って下さい。


 それを基盤にして、そこにIotが入ります。

 Iotは、インターネットに繋がっている物のことです。


 一般家庭でも、スマホで操作できる照明・洗濯機・エアコン等がありますよね。

 あれがIot技術です。


 それがブロックチェーンと連携すると、

「今どの食糧がどこに、どれだけの量あるのかな?」

等が誰にでもわかるようになります。


 それが分かれば、過剰供給されている場所から、足りない場所へ移動させやすくなりますよね。


 更にそこへAIが入ると、最初から過剰な量の穀物を先進国に供給しなくて済むようになります。

『どの国、どの地域で本当に必要な穀物の量はどのくらいか?』

等がわかるわけですからね。


 これらにより、いわゆる廃棄食糧、食品ロス問題も解決に向かう事になり、世界の飢餓問題も解決に向かい始めます。


 この技術がもっと進んでいれば、新型コロナでマスクや消毒液、薬品等の品薄も起きなかったかもしれないと言われていますので、飢餓問題解決だけではなく、もっと幅広い活用が出来るんですね。


 余談ですが、ブロックチェーン技術によって実現が可能になった仮想通貨。

 これは世界の貧困を解決する手段でもあります。

 そのため、もう一つの原因である貧困も解決に向かい得ます。


 ここでは詳しく触れませんが、特にSGDs的に世界の貧困問題を解決することを目的にしているのがフェイスブックが動いている

『Libra(リブラ)』

という仮想通貨です。


 興味があればご自身で調べるなり、私が紹介するまで待って頂くなり、近場の人なら勉強会の要望をツイッターから出して下さい。




世界の飢餓問題『私たちにできること』

 結論:『食べ物を無駄にしない』


 ここまで見てきて貴方は

「AIがどうだ、ブロックチェーンがどうだ、最先端技術を使えばと言われても、私達には関われない遠い取り組みに感じてしまう。」

「もっと今すぐ、私達にでもできることはないの?」

と思ったかもしれません。


 それはあります。

 今すぐにでも私達にできる具体的な行動とは、

『食べ物を無駄にしないこと』

です。


 これは

「感謝して食べましょう!」

という感情・食育の話ではありません。


 そのことで飢餓問題解決に貢献できるんです。

 その理由を簡単に説明します。


 先進国の中でも特にアメリカと日本は食糧の廃棄量が多い国として有名です。

『食べ残し大国』

という不名誉な名前も付けられています。


 飢餓の主な原因の一つに、

『穀物が先進国に偏っている』

がありましたよね。


 つまり、先進国で多く食べ残されている食糧のために、飢餓に苦しんでいる人達がいるという事ですね。


 廃棄も消費と捉えると、先進国で無駄に消費されている分を減らせば、その分だけ先進国への供給量が減ります。

 その減った分は飢餓に苦しむ人のところへ供給され得るわけです。


 そのため、私達にできることは

『食べ物を大切にすること』

なんですね。


 もっと具体的な取り組み例をいうなら

◎、消費期限と賞味期限内に消費する(備蓄・非常食も含む)

◎、買い物をする時に、食べきれる量だけ購入する

◎、食べ切れない食品はお裾分けをする

等々。


 是非一人一人が出来る事を、意識して心がけてみましょう。

 これらの取り組みは純粋に、無駄を失くすので家計にも優しいですからね。




まとめ

 それでは世界が解決しようと目標に掲げている(SDGs)

世界から飢餓を失くす取り組み。飢餓の原因と解決策。

についてまとめて終わりにします。


 飢餓の原因とは

◎、穀物が先進国に偏って供給されている

◎、気候変動や不安定な農業

◎、貧困


 飢餓問題と農業

 テクノロジーで大規模農業化し、食糧生産量が増加する


 飢餓問題と最先端テクノロジー

 無駄がなくなり、偏らず、食糧が広く行き渡るようになる。

 貧困問題解決への一手にもなり得る。


 私たちにできること

 食べ物を無駄にしない



 ここまで読んで頂きありがとうございます。

 是非、他の2030年の世界地図帳シリーズの記事も宜しくお願いします。

>>>カテゴリー『未来予測(2030年の世界地図帳)』



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