NFTプロジェクトLomBabyの新たなチャレンジ『死後払いとは?』をわかりやすく説明します。
LOM BABYは、「人はデータに愛情を持てるのか?」という疑問から生まれた、前衛的NFTプロジェクトです。
そんなLOM BABYがこの度、新たなチャレンジとして開始したのが死後払い決済システム
この発表を受けて
「死後払いってなに?全然意味が分からないです!」
「面白そうで興味はあるけど、説明を見てもワケが分けわからないんですけど!」
という声を多く見ます。
そこで今回は、この辺りの法律家資格である行政書士勉強経験のある私が
『LOM BABYの死後払いとは?』
をわかりやすく説明します。
この記事を読むことで
◎、死後払いの仕組みを理解できます
◎、公式の説明に書かれていない手続き面もイメージできます
◎、ついでに行政書士国家試験の勉強にもなります
それでは、LOM BABYの死後決済について一緒に見ていきましょう!
※私は行政書士試験に合格できるくらいの勉強経験があるだけで無資格者なので、これは法律アドバイスではありません。あくまでも私個人の勝手な理解・解釈になります。
それを理解してもらえる人だけお読みください。
LOM BABYとは?
※上記画像は、LOMBABYのイラストを無断で使用できないので、イメージ図です。
※私も死後払いからLOM BABYを知った人なので、間違いがあったら申し訳ない💦
LOM BABYとは
『NFTからNFTが産まれてくるプロジェクト』
です。
人間と同じように、妊娠した母親のNFTを10ヶ月かけて丁寧に保持した後、赤ちゃんとなる新たなNFTが産まれてきます。
できるだけ人間と同じ誕生の仕組みを導入することで
「人はデータに愛情を持てるのか?」
を考える哲学的な側面を持っています。
愛情を持てなかった人には、赤ちゃんを残酷な方法で砕くことで金銭にできる機会も設けられているようです。
想像するとかなり残酷な方法なので、少しでも躊躇するなら、少しは愛情を持てたと言えるのかもしれません。
そんなLOM BABYが新たなチャレンジ・取り組みとして始めたのが、死後払い決済になります。
これは言葉の通り、死後に支払えば良いので、生きている間は実質無料(ガス代は掛かるのかな?)でNFTを買えるという仕組みです。
あまりに斬新で新しい仕組みなので
「説明を見ても全然ワケが分からない!」
との声が多いわけですね。
ということで、まずは全体的な流れを整理して見ましょう。
死後払いの全体的な流れ
※公式サイトの内容を元に、書かれていない部分について一部解釈も加えています。
全体的にはこんな流れになると思われます。
1)生前(生きている間)、自分が死んだ後に支払う旨の契約書を作成
2)その契約書の内容をブロックチェーンに刻み込む
3)死後、その契約書により支払い義務が生じる
4)プロジェクトからウォレット宛に支払い請求書が届く
5)遺族は遺産から支払う
つまり、実質的に自分に金銭的な負担はかかって来ないわけですね。
負担は全部遺族に掛かってきます。
支払い方法例の中にクレジットカードもありますし、手数料を円で表記しているので、暗号資産だけではなく、円でも支払いは可能になると思われます。
あと、請求書はウォレット宛とのことなので、NFT形式で届くのかと思われます。
どうでしょうか?
これで何となくの流れはイメージ出来ましたかね?
そのため、スマートコントラクトで自動引き落としではありません。
あくまでも契約書を本物と証明するために、ブロックチェーンが利用されるというイメージですね。
「死んだら支払いますね!」
という、いわゆるツケ払いに近いですよね。
でも本人は死んでいるため、遺族が支払うという仕組みです。
ここで
「それって有りなの?」
「有りなら、もっと詳しく中身や詳細を知りたいんですけど!」
と気になりますよね?
それらの部分は法律の話になって来ますので、その辺りも噛み砕いて説明して行きますね!
死後払いの法的な細かい説明
1)生前に、死後支払う旨の契約書を作成
まずこの契約は法的に有りなのか?無しなのか?ですが
『法的には有り』
です。
ちょっと難しい言葉ですが、停止条件付契約と言います。
「条件を満たすまで、支払いを待ちますよ!でも条件を満たしたら、支払って貰いますからね。」
と、条件が付いている契約のことです。
今回のケースでは
「貴方が死ぬまで、支払いを待ちますよ!でも死んだら、支払って貰いますからね。」
という条件がついているわけですね。
「でも本人は死んじゃってるんだし、その契約は無効にならないの?」
という疑問に関しては
『無効になりません。』
これは一種の借金なので、遺族に支払い義務も相続されます。
2)その契約書の内容をブロックチェーンに刻み込む
契約書をブロックチェーンに刻むことで
『そのような契約をしたことを証明する』
ということが可能です。
ブロックチェーンは不正改ざんが出来ない技術です。
そのため、契約書を刻んでおくことで、その内容を証明し続けてくれます。
下手に紙だけの契約書よりも遥かに信頼できますよね。
その後、認知症等で
「そんな契約をした覚えはない!」
と言い張ろうと、印刷した契約書を破り捨てようと、ブロックチェーンに刻まれているのでそれは通用しませんしね。
3)死後、その契約書により支払い義務が生じる
これは商品を購入する、それに金銭を支払うという売買契約なので
『契約書に基づいて、支払い義務が生じる』
となります。
条件が貴方の死後なので、貴方が死んだら契約の内容に従って支払い義務が生じます。
紙媒体だろうと、デジタル媒体だろうと、キチンとした契約書なので無効にはなりません。
そもそも法的に契約とは、口頭のやり取りでも成立します。
ただし、片方が
「そんな約束をした覚えはない!」
のように言い始めたときのトラブル防止のために契約書として残しているだけです。
そのため、ブロックチェーン上の契約書も効力を発揮します。
4)遺産整理を行う
貴方が死亡した時から、遺族には相続権が発生します。
そこで
『貴方の保有している資産を整理して割り出す』
という作業が必要になります。
税金も絡んでくる事なのでこれはキッチリと行わないといけません。
資産の量にもよりますし、専門家を入れる・入れないでも差が出ますが、早く取り掛かっても通常は1週間~数ヶ月掛かる作業になります。
5)遺族は遺産から支払う
貴方は既に死亡しているので、
『支払うのは相続した遺族』
になります。
ここで重要になるのが”相続した”遺族という部分です。
相続放棄した遺族に支払い義務は生じません。
全員が相続放棄した場合は、LOMBABY側は支払いを受けられなくなり得ます。
前述したように、これは一種の借金です。
相続時に借金は相続する遺族で分割して支払うことになります。
遺産相続とは、プラスの資産だけではなく、借金のようなマイナス資産も相続しますので。
具体例を出します。
仮に貴方が死後払いで1万円支払う契約をしていたとします。
そして貴方が死亡し、Aさん、Bさんの2名に相続されるとします。
仮に半分ずつ相続するなら、
◎、Aさんの支払額:5000円
◎、Bさんの支払額:5000円
となります。
6)延滞料金を支払う
これも前述したように、遺品整理は通常数週間~数ヶ月掛かります。
今回の死後払いは2週間が支払期限で、それを超えると延滞料金が掛かります。
普通に考えて、間に合いませんので延滞料金を支払う必要が出てきます。
これを回避したいなら、遺族の誰かが建て替え払いをするという手段もあります。
この部分でトラブルになるかどうかは、支払い額次第かと思われますので、遺族に無用なトラブルを起こしたくないなら、死後払いの金額には注意しておきましょう!
何度も言いますが、死後払いは一種の借金なんですからね。
7)時効を主張する
最後におまけですが、
「でもこれって、LOM BABY側はどうやって死亡したことを確認するの?」
という疑問部分に関連した情報を一つ。
正直、どのように死亡確認をするのかはわかりません。
もし貴方が死亡したことを知らないまま放置されていると、このような契約は
『時効が成立』
します。
このケースだと10年間だと思われます。
つまり、貴方が死亡した後に10年間、次の条件を満たせば支払い義務は消滅して支払わなくて済みます。
◎、LOM BABYが10年間、貴方が死亡したことを知らない。
◎、遺族が10年間、支払う旨を表明しない。または支払うような挙動をしない。
これら両方を満たせば時効になり得ます。
ただし、時効はただ単に期間が経過するだけでは成立しません。
時効が成立するためには
『遺族がLOM BABYに対して「時効期間が経過したので、契約の消滅を主張します!」と通知を出す必要』
があります。
つまり、
1)10年間どっち側もその契約を忘れている
2)10年以上経過した後に遺族から「時効のため支払いません!」と主張する
3)その時点で時効が成立して、借金がなくなる
という流れになりますね。
10年経過しても、どちらかが請求したり、支払おうとしたら時効は成立しませんからね。
請求したり、支払おうとした時点でリセットされ、その時点から5年になります。
(LOM BABY側が、貴方が死亡したことを知った場合は5年に短縮されます。知らない場合に10年となります。)
今回は以上になります。
このような新しい、実験的な取り組みはとても面白いですが、その分だけ理解するのが難しくなりますよね。
私はこのように難しいモノを出来るだけわかりやすく噛み砕いて発信する活動をしていますので、気になることがあればまた来てくださいね!
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最後に
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読んでくれて、ありがとうございます。