『6Gとは何か?できることと課題とは?』をわかりやすく説明します。
「5Gっていつうちに来るの?」
なんてテレビCMが流れる今ですが、既に世界ではその先の6G開発競争が始まっています。
このように聞くと
「マジで!早過ぎない?5Gでも凄いって聞くのに、その先の6Gになったらどうなっちゃうの?」
「6Gが来たら、何が実現できて、何が変わるの?それはいつ頃の話なの?」
「何でもいいから、好奇心から知りたい!難しい説明されるとわからないから、私にもわかるように教えて!」
等々と考える人も多いと思います。
そこで今回は
『6Gとは何か?出来る事と課題』
について、日本政府の推進計画を元に、わかりやすく説明します。
この記事を読む事で
◎、6Gとは何か理解できます
◎、6Gが実現したらどんな事が可能になるのかイメージできます
◎、6Gの課題とそれに向けた今の動きもイメージできます
長めの記事なので、
「あとでジックリ読もう!」
と言う方は、是非記事上下に設置しているはてなブックマークをしていつでも読めるようにして見て下さい!
それでは、6Gについて一緒に見て行きましょう!
無線通信の6代目
6Gとは
『無線通信の6代目』
です。
今は通信と言ったらインターネットが主流なので、無線式インターネットの6代目と言っても問題ないかもですね。
そこで気になるのが今までの世代ですよね?
この辺りも含めて、簡単に紹介していきます!
初代(1G)は、携帯電話の登場
2代目(2G)は、電子メールの登場
3代目(3G)は、インターネットの登場
4代目(4G)は、ストリーミング・SNSの登場
5代目(5G)は、主要部の同時接続・遠隔操作の実現
そして6代目(6G)は、地球全域の同時接続、仮想現実の実現
と言われます。
6Gを5Gと比べて表現しますので、5Gについてはこちらをお読みください。
>>>5Gとはなに?何ができるようになるの?誰にでもわかりやすく説明します。
性能は5G以上の
◎、超高速大容量(5Gの10~20倍)
◎、超多数同時接続(5Gの10倍以上)
◎、超低遅延(5Gの1/10)
実現予定時期は
2030年度
日本での市場規模は
44兆円以上
と言われています。
これだけ言われても
「なんか凄そうだね!でも、いまいちピンと来ないなぁ~。」
というのが正直なところだと思います。
そこで6Gについて3点
①、6Gでは何ができるのか
②、6G実現の課題と必要な技術
③、日本企業の取り組み
これらについて、更に詳しく一緒に見て行きましょう!
①6Gでは何ができるのか
<SDGsの実現>
6Gで実現できることを一言で表すなら
『SDGsの実現』
です。
SDGsとは、「世界中にある様々な問題を世界一丸となって解決しよう!」という世界目標のことです。
世界中にある問題が対象なので、日本や先進国にも存在するあらゆる形の貧困や飢餓、自然破壊問題、人権や差別、戦争、教育や働き方等々、本当に幅広い問題が対象です。
正直、実現するのは物凄く難しい問題ばかりですね。
しかし、6Gが実現するとこれらの問題の多くは解決に向かい得るんですね!
6Gは通信システムなので、これだけで問題が解決するわけではありませんが、6Gがあると今まで出来なかったことができるようになって、解決に向かい得るということです。
この辺り、SDGsと6G、今開発が進んでいるテクノロジーの関係性についてはこちらの記事をお読みください。
>>>『最先端テクノロジーの全体像とそれぞれの役割』をわかりやすく説明します。【勉強をしたい文系向け】
その上で6Gが実現したらできることの例をあげて行きます!
<場所を問わない高度治療>
例えば遠隔治療・手術。
5Gでも遠隔手術は行えるようですが、秘境と呼ばれる場所や遭難者等に行うのは難しいようです。
更に、5Gでの遅延では正直なところ命に関わる手術を遠隔で行うのは怖いそうです。
そのため、5Gよりも遅延が少なく、対象領域の広い6Gがあれば遠隔治療・手術は更に広がると言われます。
<貧困問題解決>
他にも貧困・飢餓問題。
6GになるとAIの学習元であるインターネットに集まる情報が爆発的に増えるので、AIの進化が加速すると言われます。
AIの性能が加速すると人間が働かなくても生産性が向上し、今よりも稼げるようになります。
そうなると人は働いてお金を得るのではなく、政府から配られるお金で生活出来るようになって行くとも言われています。(=ベーシックインカム)
そうなれば、
「お金がなくて生活が苦しい!」
と言う人はいなくなりますよね。
だって、誰でも生活費が貰えるんですから。
イメージとしては新型コロナ給付金で全国民10万円貰いましたが、あれが
ずっと毎月30万円貰える
みたいな状態ですね。
これなら貧困から抜け出せますよね。
<バリアフリーの進化>
他にも、映像を目の前に映し出すホログラム。
五感の送受信。
等も実現出来るかもしれないね!と言われています。
ホログラムは何もない目の前の空間に映像を投射する技術なので、テレビ電話と繋げて人物を投射して実際に会って会話をしているような感じになるかもしれません。
五感の送受信はそのままですが、五感(触覚、味覚、聴覚、視覚、嗅覚)をインターネットで送受信できるので、ホログラムと組み合わせれば実際に旅行に行かなくてもその場の空気感や匂い、グルメを楽しむことも可能になり得ると言う事ですね。
これならVR(仮想現実)と組み合わせれば、寝たきり状態の人でも自由に旅行が味わえるようになり得ます。
実際に行けなくても、空気も匂い、味も、感触も楽しめるんですからね。
しかも脳波研究が進めば、発語できない状態でもVRの中では会話も楽しめますし、手足が全く動かなくてもVR内では自由に動けます。
<自然死の消滅>
もっと言ってしまうと、6Gが実現すると医療テクノロジーも進化し、細胞レベルで治療可能なナノマシン治療も実現できると言われます。
そうなると細胞レベルで全て治療できるので、今難病と言われている病気はもちろん、老化すら病気と認識し治せると言われています。
つまり、もしかしたら寝たきりの人自体がいなくなる可能性すらあるんですね!
それどころか病気も老化も無くなり得るので、自然死がなくなるとさえ言われています。
既にアメリカでは
「自然死がなくなるなら、人はどうやって最期の時を迎えれば良いと思う?」
との議論も始まっているようです。
もうここまで行くとSFの世界ですよね。
でも、
「そんな未来が実現可能になるかもしれない!」
と言われるのが6Gの実現できた世界なんですね!
<ちょっと休憩>
次の項目に行く前に、SFレベルの話で感情がワケ分からなくなっている状態の人もいると思いますので、
「何だかんだで、自宅が一番だなぁ~!」
という感じに少し身近な例を出してブレイクタイムを設けておきますね!
6Gが実現できると、機械の常時充電が実現できるとも言われます。
つまり6Gの世界では充電作業というものが無くなり得るんですね!
「あ!もうスマホのバッテリーが残りわずかだ!どこかで充電できないかな?」
という会話自体がなくなり
「えっ!昔はわざわざバッテリーに電気を貯めるなんてことをしていたの!?」
なんて言われるようになるかもしれないんですね!
これで少しは興奮が落ち着きましたかね?
それでは、そんな6Gの世界を実現するために解決すべき課題についても触れて行きたいと思います。
②6G実現の課題と必要な技術
6G実現に向けて解決すべき問題は視点により様々ですが、私が把握している範囲で簡単に言うと
『6Gの膨大な情報量を扱い切れない』
です。
6Gが実現すると、超高速大容量で、今よりも5Gよりも多くの物がインターネットに接続して情報を提供し始めます。
そのため、インターネットに集まる情報量が物凄い量になってしまうようなんですね。
その物凄い情報量に関係する課題が大きく3個あるというわけです。
◎、情報を処理できる存在がいない
◎、情報を処理できる機械がない
◎、情報を安全・迅速に管理できない
詳しくはこちらの記事で説明しているので、今回はサラッと見て行くだけにします。
>>>『最先端テクノロジーの全体像とそれぞれの役割』をわかりやすく説明します。【勉強をしたい文系向け】
<情報を処理できる存在がいない>
6Gの莫大な情報を上手に活用するために、それ相応の頭脳と人員が必須になります。
しかし、6Gの情報量があまりに膨大すぎて人間の手で処理するのは不可能なレベルみたいなんですね!
これが一つ目の課題です。
そのため今人間の代わりにこの膨大な情報を処理できる存在を開発しているわけです。
それがAI(人工知能)ですね!
だから6G実現のためにAIにはもっと優秀になってもらわないといけないわけです。
今は世間的に
「AIが人間の仕事を奪う!遂に将棋で人間を超えた!ヤバい!」
なんて騒がれていますが本当は逆で、早く人間を超えて貰わないと困っちゃうんですね!
<情報を処理できる機械がない>
処理する頭脳や労力が確保できたとしても、それを扱う機械が耐えられないという問題もあるようです!
機械は処理する情報が多ければ多いほど頑張り、熱を持ちます。
6Gの情報量を処理しようとすると、この頑張り過ぎから生じる熱に機械が耐えられなくなって壊れてしまうそうなんですね!
これが2つ目の課題です。
これに対しては、6Gの莫大な情報すら普通に処理してしまう全く新しいコンピューターの開発(量子コンピューター)が世界各国で進められています。
他にも機械が熱を持たないように、情報伝達の部分を電気の代わりの光に置き換える技術(IOWN構想)も進められています。
<情報を安全・迅速に管理できない>
膨大な情報を処理する能力と、処理する機械があってまだ解決すべき問題があります。
それが3つ目の、情報の安全迅速な管理です。
情報が増えれば、当然管理が難しくなります。
管理が難しくなればセキュリティの穴も出て来やすくなりますので、安全さは必須です。
この部分は今でも
「企業から顧客情報が流出した!」
なんて騒がれる事もあるのでイメージしやすいですよね。
この部分に対してはブロックチェーンという技術の開発が進んでいます。
誰にも改ざんできないインターネット上の台帳技術です。
更に、前項で紹介した全く新しい機械の量子コンピューター。
これの性能が異次元に高すぎるため、今存在しているセキュリティが全く意味を持たなくなるそうです。
そのため、量子コンピューター用のセキュリティ、量子暗号という技術の開発も進んでいます。
>>>『世界を変える技術!?』ブロックチェーンとは何かを、小学生にでもわかるように説明します!
③日本企業の取り組み
<au、docomo、softbankの取り組み>
ここまで6Gと、それを実現する為の課題や動きを見て来ました。
こう見て来ると
「じゃあ日本企業は6Gについて何かやってないの?」
が気になりますよね。
そこで最後に、日本企業の取り組みをサラッとだけ紹介して終わりにしたいと思います。
日本の大手3社au、docomo、softbankはそれぞれ既に6Gに向けた戦略案を出しています。
現時点では3社とも6Gに関しては
◎、6G実現に必要なシステム開発を進める
◎、全世界で利用可能なエリア拡大に取り組む
という感じの事を言っています。
<NTTのIOWN構想>
その上で、特に注目なのがNTTのIOWN構想です。
前項の6G実現の課題の部分でも少し出て来ましたよね。
情報伝達部分は電気の代わりに光を使う技術です。
そのことにより機械が熱を持ちにくくなり、更に電気使用量が減らせます。
これは電気を沢山消費する量子コンピューターの役にも立ちますし、SDGsにあるエネルギー問題にも寄与します。
IOWN構想が広がった場合、どのくらい電気使用が抑えられるようになるのか?
日本政府の概算によると概ね電気使用量は1/100になるそうです!
1/100であれば原子力発電や火力発電に頼らなくても、再生可能エネルギーだけでもやっていけそうな気がしてきますよね!
だからこのNTTのIOWN構想は世界中から注目を集めているので、是非この機会に知っておいて欲しいと思い紹介しました。
もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をお読みください。
>>>NTTが手掛ける注目の最先端テクノロジー『IOWN構想とは?』誰にでも分かりやすく簡単に説明します。
まとめ
6Gとは、無線通信の6代目のことです。
その上で3点
①、6Gでは何ができるのか
『SDGsが実現出来得る=今ある世界中の社会問題が解決する』
②、6G実現の課題と必要な技術
『情報処理をする頭脳と労力⇒AI』
『情報処理する機械⇒量子コンピューター、IOWN構想』
『情報の安全管理⇒ブロックチェーン』
③、日本企業の取り組み
『6Gシステム構築のための全体的な技術開発を進めている段階』
『NTTのIOWN構想は世界中から注目を集めている』
これで6Gとは何か何となく理解できましたよね。
6Gが実現したらどんな事が可能になるのか、何となくイメージできたと思います。
6G実現に向けての今の動きも知る事が出来ましたね!
6Gはそれ単体ではただのネット回線なので大きな意味を持ちません。
これを活かすためのその他の技術があって初めて活かされます!
そのため、ここまで読んでくれた貴方は、更に他のテクノロジーについても知って欲しいと思います!
>>>「今知っておくべきテクノロジーにはどんなものがあるの?」厳選した6個を、わかりやすく説明します。
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