【4月から暗号資産が大きく変わる】『トラベルルールとは?』初心者にもわかりやすく、簡単に説明します
3月後半~4月初旬にかけて暗号資産のルールが大きく変わります。
そのルールをトラベルルールと呼びます。
これを受けて多くのYoutuberや情報発信者から
「日本の取引所から海外の取引所へ暗号資産を避難させろ!」
という発信が多くされています。
そのように聞いた人達からは
「日本の取引所は終わりってことですか?不安です。」
「一体何が起こるんですか?トラベルルールってなんですか?知らないとマズいですか?」
「何かが変わるのはわかりますが、私には難しくてよく分かりません。初心者の私にも何が起きるのか分かるように教えて!」
との不安の声が多く聞こえて来ます。
そこで今回は4月から大きく変わる暗号資産に関して
『トラベルルールとはなにか?』
について、初心者さんにもわかるように説明していきます。
この記事を読むことで
◎、4月から暗号資産のルールがどのように変わりのかイメージできます
◎、その変化を受けて、私達はどうしたら良いのかもわかります
これを知らないと
「あれ?送金できないんだけど!」
となりますので、4月から変わる暗号資産のルールについて、一緒に見て行きましょう!
①トラベルルールとは
この度4月から日本国内の取引所全てが従う事になるトラベルルールとは
『暗号資産の送金について、国際的に取り決めた規制ルール』
です。
トラベルルールは暗号資産の送金限定の規制ルールですので、4月からは送金する際のルールが大きく変わるということですね。
具体的には、暗号資産を送金する際に
◎、本人確認が必要
◎、送信先の個人情報が必要
という内容です。
「なんだそんなこと?なら既に本人確認(KYC)やってるし、私には大きな影響ないや!」
と感じる人もいるかもしれません。
しかし、これだけでも結構多くの人が影響を受けることになるんですね。
という事で、これが行われると何が変わって、どう影響を受けるのかをもう少し詳しく見てみましょう!
②なにがどう変わるのか
まだ導入されていないので、推測にはなりますが、トラベルルールに従うと具体的な影響はどんな感じかを見てみましょう。
考えられる内容としては
◎、海外取引所への送金が出来なくなる
◎、暗号資産保有量が見知らぬ人達に知られやすくなる
◎、海外取引所でも本人確認(KYC)をしないと使えなくなる
◎、送金処理が遅くなる
◎、日本の取引所への不満が溜まる
等、という感じです。
<海外取引所への送金が出来なくなる>
最大の変化はこれだと思います。
トラベルルールに従うと
『日本の取引所から、海外取引所へ送金できなくなる可能性』
があります。
トラベルルール自体は海外との送受信を禁止していません。
しかし、日本の協会独自のルールで海外取引所とのやり取りは基本的に禁止となっています。
そのためトラベルルール云々に関係なく、既に多くの国内取引所では送付先を海外取引所だとわかる形で送金依頼を出すと、取引所判断で勝手にキャンセルされる事態になっています。
>>>【仮想通貨】既に海外との送受信ができない!?規制強化のヤバい状況をわかる範囲で紹介します。
今までは、送金先を
『自分宛』
とすれば海外取引所への送金は問題なく出来ていましたが、ここにトラベルルールが組み合わさると、この方法は厳しくなりそうなんですね。
そのため、トラベルルールと日本独自の規制ルールが組み合わさると、実質的に海外取引所との暗号資産のやり取りが出来なくなり得るんですね。
トラベルルールに従うことで、独自規制はなくす動きが出てくるかどうかが注目ポイントですね。
<暗号資産保有量が見知らぬ人達に知られやすくなる>
次に心配されることが
『貴方の暗号資産保有量が見知らぬ人たちに知られやすくなる』
という変化です。
暗号資産は口座アドレスだけでは誰のウォレット(財布)かわかりませんが、そのウォレット内にどれだけの暗号資産が入っているのかは全世界の人達が自由に見ることが可能な仕組みとなっています。
そのため、アドレスだけが漏れる分には特に問題はないのですが、
「そのウォレットは誰の持ち物か?」
までバレると、誰がどのくらいの暗号資産を保有しているのかが誰でも見られるようになります。
トラベルルールが導入されると、取引所から個人へ暗号資産(NFTも?)の送金をする際に相手の個人情報が必要になります。
そうなると、送受信をする際に
『アドレス+個人情報』
が相手にバレます。
いくら送受信し合う関係とはいえ、インターネット上で売買し合うだけの関係で、実質的には見知らぬ人ですよね。
そのような関係の人達に自分の名前や(住所も?)、ウォレット(財布)内の資産が全て見られることになりますので、ちょっと気持ち悪いし、怖くないですか?
※このルールは現時点では取引所からの送金だけ適用です
※個人のウォレット間では必要ありません
※この部分をキチンと理解していない人を騙して、個人情報を抜き取ろうとする詐欺師が出てくる可能性もあるので注意して下さい。
<海外取引所でも本人確認(KYC)をしないと使えなくなる>
次に
『海外取引所でも本人確認(KYC)をしないと使えなくなる』
という不具合も起き得ます。
海外の取引所は本人確認をしなくても、利用できます。
本人確認をしていない人は一部サービスが利用できなかったり、送受信の上限に規制がかかっているくらいでした。
しかし、日本が全面的にトラベルルールに従う事を受けて
「日本人は本人確認をしないと使えないよ!」
「日本の取引所への送金は、本人確認しないとダメだよ!」
となり得るんですね。
まだこれは可能性の話ですが、取引所によってはそのような動きも少しずつ見え始めているようなので、今後大規模にそうなっていく可能性があります。
<送金処理が遅くなる>
次は
『送金処理が遅くなる』
です。
今まで送金先の本人確認をしないで送金処理をしていた取引所が、今後は送金先のことも調べるようになるのですから、普通に考えて送金処理は遅くなりますよね。
これはブロックチェーンの処理が遅くなるのではなく、取引所の事務作業が遅くなるという事です。
この協会の決定で不具合を被るのは何も私達個人だけではなく、暗号資産取引所も一緒なんですね。
彼らも協会の一存で仕事が増えるんですから。
このような変化の時に結局一番ハズレくじを引かされるのは現場の人間なんですよね。
だから、送金が遅くなっても窓口・現場の人達に文句は言わないようにしましょうね。
<日本の取引所への不満が溜まる>
次は
『日本の取引所への不満が溜まる』
です。
トラベルルールが導入されることで
◎、送金が取引所判断で勝手にキャンセルされる
◎、処理が遅くなる
◎、毎回個人情報を提出しなければならなくなる
等々、凄く面倒で気持ち悪く感じることをしなければなりません。
そのため、その必要がない海外の人達や、海外取引所を主に利用している日本人からすれば
「日本の取引所って凄く不便ですね。」
「久しぶりに使ったら、日本の取引所使えねぇ!」
となり得ます。
ドンドン便利になっている暗号資産界隈で、不便に向かっている日本の取引所への不満は当然溜まりますよね。
そして、その不満をぶつけられる窓口・現場の人達も嫌な思いをします。
嫌な思いを抱えていると、返答ややり取りも雑になり得ます。
すると、更に利用者は不満を持ちます。
・・・という悪循環に陥る恐れがあります。
これは日本から暗号資産が離れて行く原因になり得ますので、地味な変化かもしれませんが、重要な部分です。
他にも考えられる変化はあるかもしれませんが、大きな変化はこんな感じになります。
変化する内容を受けて、
「じゃあ私達はどうしたら良いの?」
も気になるので、見て行きましょう!
③私達はどうしたら良いのか
このような変化を受けて、私達がやるべきことは
◎、個人ウォレットを仲介して送受信する
◎、日本の取引所から海外取引所へ送金をしない
◎、トラベルルールに従っていない取引所を利用する
という感じです。
<個人ウォレットを仲介して送受信する>
今回の出来事で一番大変なのは、日本の協会独自の
『海外取引所との送受信禁止』
が絡んでいるから大変なんですよね。
これの対策としてはメタマスクウォレット等、個人のウォレットに送金して、そこから海外取引所へ送金するという形にすれば問題ありません。
日本独自の規制は、個人ウォレットの送受信は規制していませんので。
トラベルルール的にも、自分のウォレットとの送受信なら、
「自分から自分宛です」
とすれば良いので、個人情報が多くの人に見られることもありません。
「個人のウォレットを持っていません!どう作るんですか?」
という人はこちらの記事を参照下さい。
>>>『MetaMaskウォレットの始め方・作り方』を初心者でもできるようにわかりやすく説明します。
<日本の取引所から海外取引所へ送金をしない>
次の対策としては
『そもそも日本の取引所から海外取引所へ送金しない』
が考えられます。
これはYoutuber等が多く言っている方法ですね。
日本の取引所から海外取引所への送金が問題視されるのなら、そもそもそれをやらなければ問題ありません。
だから
「トラベルルールが導入される前に、暗号資産を海外取引所へ移せ~!」
と言っている人が多いわけですね。
私も今は暗号資産を日本円に換金することでしか利用していないので、日本の取引所から海外へ送金することは今後もないかなぁ~。
「でも、日本円で暗号資産を買わないと海外取引所で暗号資産を保有できないですよ!」
と思うかもしれませんが、Bybit等の海外取引所はクレジットカードで暗号資産が買えますので、日本の取引所で暗号資産を買わなくても保有できますよ。
>>>『仮想通貨取引所Bybitで、口座開設から仮想通貨を購入するまでの手順』をわかりやすく説明します。
<トラベルルールに従っていない取引所を利用する>
最後のこれはやることと言うか、注意点に近いのですが
『トラベルルールに従っていない取引所を利用する』
です。
「日本の取引所がヤバい!」
「日本の取引所終わった!」
のように騒がれているので、この出来事が日本だけで起きる出来事だと思っている人も多くいます。
しかし、もう一度トラベルルールとは何かを思い出してください。
『送金に関する国際ルール』
です。
つまり、この出来事は
『日本だけの話ではない』
という事です。
今までは日本以外の国の動きは出て来ていませんでしたが、取引所単位で他の国でも従うという情報が出て来ました。
>>>コインベース『仮想通貨取引所コインベースのトラベル・ルール対応、カナダなどで4月から開始へ』へのリンク
そのため、
「海外取引所ならどこでも良いや!」
ではダメな可能性が出て来ているんですね。
コインベースは従う意向みたいですので、トラベルルール回避目的でコインベースは危険ですよね。
FTXもこのような規制ルールには従う取引所ですので、ここも回避目的では危険です。
このような規制に徹底抗戦する取引所は、バイナンスとBybitですので、これらの取引所をメインにしていくのが無難かもしれませんね。
※あくまでもトラベルルールを回避する目的で見た場合の話です
※国際ルールに従う方が将来的に不安が少ないという考えれば、コインベース等の方が無難と見ることも出来ます
まとめ
今回は4月から導入されるトラベルルールについて見てきました。
①、トラベルルールとは
②、なにがどう変わるのか
③、私達はどうしたら良いのか
これで4月から暗号資産のルールがどのように変わるのかイメージできましたよね。
この変化を受けて、私達はどうしたら良いのかもわかったと思います。
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